出産したら胸が垂れるとか、ウェストが太くなるとか、女性としては無視できない証言の数々。子供が生まれてからみるみる太る女性もいれば、出産前と何ら変わりないスリムママもいます。
そこで、今回は、ブラ専門家の粂井先生から聞いた“妊娠出産が女性の身体に与える影響の本当のところ”をご紹介。気を付けるべき重要ポイントをクリアすれば、妊娠出産後もスタイルがキープできますよ!
第一の関門、妊娠期の成長する胸とお腹
妊娠をして女性の身体が大きく変わっていく場所は、お腹と胸。妊娠周期が進むにつれてお腹も膨らみ、胸もドンドンとボリュームアップ。人によって差異はありますが、胸は3カップ大きくなる人もいるとか。
胸のサイズが変わったことが明確に感じられるのは妊娠5か月ごろから。でも、乳腺の発達は妊娠2か月ごろから始まっています。胸のふくらみそのものは大きくなったと感じなくても、胸の付け根のバージスラインは広がっていることも多いので、いつものブラに少し違和感を覚えたらマタニティブラを使用し始めるのが正解。
サイズの合わないブラを着けることは胸の美容の最大の敵です。また、胸が大きくなるのですから、それにみあったサポート力があるマタニティブラを選びましょう。
赤ちゃんとともにどんどんと大きくなるお腹。食欲のままに食べ続けるとお腹も必要以上に大きくなる可能性が。お腹の皮が伸びすぎると脂肪が入り込みやすくなる…つまり、太りやすくなるって知っていましたか?
風船を初めて膨らませるときは、しっかり息を吹き込まないといけませんが、一度膨らませたことのある風船をもう一度膨らませる場合は、簡単にふうーっと膨らんでしまいます。それと同じ要領で、一度伸びたお腹の皮の下には、脂肪がいとも簡単に…。できるだけお腹の皮を伸ばさぬように太り過ぎに要注意です!
第二の関門、出産後の授乳と骨盤ケア
出産間もなくの数週間は天地がひっくり返るほどのてんやわんや。下着やスタイルなんて気にしている場合ではないかもしれません。でも、出産後、2~3週間たったら、妊娠中に使っていたマタニティブラに戻したほうがいいかも。
出産直後から1年ほどは、授乳前には胸が大きくパンパンに張り、授乳を終えるとシュルシュルと胸が萎む、胸の大小が絶え間なく繰り返される時期。一生の中でも最も胸に負担がかかる時期といえます。
この大変な時期に胸を支えないと…そりゃあ胸は垂れても仕方ないですよね。そう、ここが垂れ胸になるか美胸がキープできるかの要なのです!
育児でどんなに多忙でも、ブラぐらいは変えられるはず。大変だからとノーブラだったり、補整力ゼロのカップ付きインナーを使い続けると、卒乳後には漏れなく垂れた胸がついてきます。
そして、この時期のもう一つの要は骨盤ケア!妊娠中に段々と開いた骨盤が、元通りに閉じなかったり歪んだりすると、ボディラインの崩れや肥満体質にまっしぐらです…涙。ぜひ、骨盤ベルトやガードルなどを使用して、開いた骨盤を元に戻すことを忘れずに。これをやるかどうかで、その後の長い人生の体質が変わります!!
また、骨盤が寝たままの人は姿勢に影響が出ることも。姿勢が悪ければ筋肉の使い方やカロリー消費にも影響が。太りやすくなる上に、お腹ポッコリの悪姿勢、猫背など、骨盤ケアを怠ると美の劣化は想像以上ですよ。
第三の関門、卒乳後の胸のハリ・垂れ対策
「卒乳後はもうケアはムリ」と諦めているなら、ここでもうひと踏ん張り。妊娠中や授乳中のケアを怠ってしまい、残念ながら胸の下垂や骨盤のゆがみを招いてしまったとしても、ここで匙を投げてしまえば、さらにボディラインは大崩壊します。
残念ながら一度垂れてしまった胸を元通りにすることはできませんが、それでも卒乳後のケア次第では、さらなる下垂を予防できるほか、胸の脂肪が贅肉と変化するような悲劇を防ぐことはできます。
少し時間はかかりますが、バストやヒップ、ウェストを整える補整下着を身に着けて、あちらこちらに飛び散った脂肪を胸やお尻などのあるべきところに誘導しましょう。
また、日々のエクササイズで胸の筋肉やお尻の筋肉を鍛えたり、骨盤矯正体操を行ったり、時間をかけて取り組めばボディラインも美しく整う上に、今後の最強のアンチエイジングにもなりますよ!
妊娠・出産・卒乳時期と、女性の身体の変化は切っても切れませんが、きちんと要を押さえておけば、ボディラインの崩れを最小限に抑えられます。
妊娠なんて遠い昔の話という方も、ぜひボディケアを初めてみてください。手を打たなければ、エイジングの波にあれよあれよという間に飲まれてしまいます。妊娠中の人も、とっくに育児を終えた人も、今から始めるボディケアで、同年代最強レベルの美しい身体を目指してはいかがでしょう?