贅肉のケア

姿勢が悪いと肥満になる? 姿勢がまっすぐになるとお腹もぺたんこに

脇肉は老けて見える原因に

「太ったわ」が合言葉かと思うほど、大人の女子会には“太った”・“脂肪がついた”・“ダイエットしなきゃ”という言葉が頻発します。ボリュームアップが目視できる人はもちろんのこと、ぱっと見はスリムでも、お腹周りや太もも周辺などの目に見えない部分に脂肪が蓄積されたという人も少なくありません。

太る原因は食べ過ぎや運動不足、加齢など、さまざまな原因がありますが、女性を知らぬ間にデブ体質にしてしまう意外な原因に、姿勢の悪さがあります。姿勢は身体の根幹部分にリーチするもの。そこを本来あるべきフォームへ戻すことで、代謝がアップし、スリム体質に近づくこともできるのです。美姿勢が美ボディを作る理論を知ると、がぜんやる気がアップします。姿勢は癖のもの。毎日コツコツと美姿勢習慣を身体に刷り込ませましょう。

正しい姿勢が美の秘訣

悪い姿勢がダイエットに大切な
代謝・血流・筋肉をダメにする

姿勢が悪いことが美や健康に影響を及ぼすことは結構知られていますが、いったいなぜダイエットに悪影響なのかをしっかりと理解している人は少ないのでは? 知ってしまえば姿勢を正さずにいられないほど、姿勢はボディに影響を与えるのです。

悪い姿勢が招く悲劇 その1 
筋肉が衰える

姿勢が悪いと、立ち方、座り方、歩き方が歪みます。正しい姿勢で歩くだけで、人は足の大きな筋肉(大腿四頭筋、大腿二頭筋、前脛骨筋、下腿三頭筋)、お腹の腹筋、お尻の大殿筋などなど、身体のいたるところの筋肉を使いますが、そうした筋肉を使用せずにダラダラと歩くことも可能なのです。そういう歩き方を続けると、当然、筋肉が衰えます。

筋肉を利用するとエネルギーをたくさん消費しますから、同じ食事をしても、姿勢の良い人と悪い人では、カロリー消費率が違います。同じように飲み食いするのになぜか太らない人があなたの側にいるなら、もしかしてその人は姿勢が良いのではありませんか?

歩き方だけではありません。姿勢よく座れば、腹筋が鍛えられます。なかでもちょうどお腹の部分に当たる腹直筋、そして腹筋の要の中の要であるインナーマッスルの腹横筋が鍛えられます。この腹横筋は実は腹筋運動などでもなかなか鍛えられない身体の深部にある腹筋です。正しい姿勢で1分間座るだけで腹筋15回分の効果があるともいわれています。では3分座れば、5分座れば…。差が出るはずですよね。

立つ、座る、歩くという人間の基本動作ほど、筋肉に直結するものはありません。もちろん、ボディービルダーのような大きな筋肉が欲しい人はそれに向けた筋肉トレーニングが必要ですが、ただ太りにくい身体を手に入れたいという場合は、正しく効率よく筋肉を使って生活するだけでも十分効果はあります。

何十年という年月をかけて築き上げた自分の姿勢。つまり、自分の楽な姿勢。その姿勢が筋肉を効率よく使用する美姿勢であれば問題ありません。でも、筋肉使用率が極めて低いデブまっしぐらの姿勢なら…、ジムに通ったり食事制限をしたりする前に、まずは姿勢を整えるのがスタイルアップの早道かも知れません。

 

悪い姿勢が招く悲劇 その2 
代謝が悪くなる

代謝がよい、代謝が悪い、という言葉がよくつかわれますが、そもそも“代謝”の意味自体がよくわからないという人も多いはず。生まれ変わり系の新陳代謝と消費系の基礎代謝を一括りにして考えてしまうと混乱しますので、分けて考えてみましょう。

新陳代謝とは皮膚や細胞を生まれ変わらせる代謝。美肌などの美容の要となる代謝です。一方、ダイエットで重要なのは消費系の代謝で、基礎代謝、生活活動代謝、食事誘発生熱産生(DIT)などがあります。

基礎代謝

なにもしなくても消費するエネルギーのこと。一般に、体重が重いほど基礎代謝も高い傾向にありますが、同じ体重でも筋肉量が多いと基礎代謝が高くなります。

 

生活活動代謝

日常生活での動きやエクササイズなどで身体を動かしたときに消費するエネルギー代謝のこと。“運動して痩せる”方法は、この生活活動代謝を高めてエネルギーを消費させようという発想です。

 

DIT

少し聞きなれない代謝ですが、食べることで熱が発生してエネルギーを消費することです。肌寒さを感じていても、なにか食べると身体が温まったような気がしますよね。これは気のせいではなく、食べることで内臓が活動し、その熱が発生するからです。食べ過ぎはNGですが、食べる行為そのものがエネルギー消費になります。

 


ダイエットに重要な消費系の代謝の中でも全体の6割を占めるのが基礎代謝といわれています。つまり、基礎代謝を高めることこそがダイエットの早道。そして、そこで出て来る最重要キーワードが「筋肉」です。筋肉はそこにあるだけでエネルギーを消費してくれます。筋力をつけることこそ、代謝アップ、脂肪撃退の秘訣です。

 

悪い姿勢が招く悲劇 その3
血流が滞る

姿勢が悪いと身体の巡りが悪くなります。血行が悪くなり身体のあちらこちらに凝りが生じます。めぐりが悪くなると体内活動が鈍くなり、結果として体温が低下することに。内臓冷えなどの深刻なトラブルも引き起こします。

ダイエットの観点から見ても体温の低下は大問題。なんと、人間の身体は体温が1度下がるごとに代謝が13%下がるといわれています。逆に体温を1度あげれば毎日1時間ウォーキングをしたのと同じぐらいのエネルギー消費ができるそうです。これは聞き捨てなりません。

血流の滞りはダイエットの敵

qimono / Pixabay

筋肉・代謝・血流を整えると、間違いなく痩せやすい身体に近づくことができます! その3つを無理せず簡単に手に入れる方法が“姿勢を正す”ことです。どんなに頑張って運動しても、どんなに低カロリーの食事に徹していても、姿勢が悪いとダイエット効率が悪くなり、なかなか痩せないのです。

 

意外に難しい正しい歩き方。美姿勢チェックポイント10

歩き方が悪いといわれても、自分ではどこが悪いのか今ひとつピンとこないかもしれません。完璧なウォーキング方法をマスターするのはなかなか難しいですが、少なくとも猫背にならず、スマホ首にならず、かつ骨盤が歪まない方法を目指すだけでも、かなりの改善できます。

歩き方の10大チェックポイント

  • 胸は張っている?
  • 両肩が内側に巻きこんでいない?
  • 猫背になっていない?
  • 首が前にせり出していない?
  • お腹を突き出していない?
  • 腰をそらせすぎていない?
  • 歩くとき踵から足を付けている?
  • 足の指もきちんと地面に付けている?
  • ゆったりとした歩幅で歩いている?
  • ガニ股になっていない?
  •  

長年の悪習慣をラクラク直す
使える美姿勢グッズ

長年の癖が矯正しづらいのは当然ですが、現在は健康と美のための姿勢矯正が注目されていますから、姿勢を正す技あり下着が手軽な価格で販売されています。自分で姿勢矯正が難しいと感じる場合は、ガードルやボディスーツ、ブラで姿勢をサポート。自分に合った商品を選んでみてください。

たとえば、こんな商品が!

ヒップウォーカー / ワコール(Wacoal)

正しい歩行を支えるのは何といっても骨盤。骨盤が傾けば、お腹を突き出した猫背姿勢になってしまいます。逆に骨盤がまっすぐ立つと自然と姿勢もまっすぐになるということ。骨盤を正しい位置で安定させる構造を持ち、広い歩幅で歩けるよう独自の太ももクロス加工を採用。ヒップや太ももの筋肉を使いやすくするエクササイズ発想で作られたガードルです。もちろんヒップ周りを美しく見せるガードルの美的役割もバッチリ。きれいに見えてキレイに歩けて一石二鳥。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

 

トゥシェtuche ACTIBALANCE ノンワイヤーブラジャー / グンゼ(Gunze)

身に着けるだけで肩が開いて肩甲骨を引き締めるブラ。ノンワイヤーでしかもお手頃プライス!

姿勢がまっすぐ伸びる秘密は、両方の肩甲骨の間に施されたクロス型パネル。このしっかりパネルのせいで、背筋を曲げると違和感が感じられるように。運動時にも普段使いもマルチに利用できそうです


いくつになっても背筋がピンとまっすぐな女性は、立ち振る舞いもスタイルも美しい。姿勢は美の大基本。スリムで健康的なボディを作るだけでなく、加齢による胸やお尻の下垂をゆるやかにする天然のエイジングケアでもあります。悪姿勢が招く垂れ胸・垂れ尻については「40歳以上こそ姿勢に注意! 垂れ胸・垂れ尻が加速する悪姿勢を矯正せよ」のページもぜひご覧下さいね。

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